高血圧処置
はじめに
高血圧は、通常、収縮期血圧(心臓が収縮して血液を送り出す際の最高血圧)と拡張期血圧(心臓が拡張して血液を吸収する際の最低血圧)の両方が異常に高い状態を指します。通常、血圧はミリメートル水銀柱(mmHg)で測定され、収縮期血圧が120mmHg未満、拡張期血圧が80mmHg未満が正常とされます。高血圧の基準は、一般的には収縮期血圧が140mmHg以上、または拡張期血圧が90mmHg以上とされます。
高血圧はしばしば「サイレントキラー」と呼ばれます。なぜなら、通常は症状がほとんどなく、人々が自覚せずに数年間放置されることがあります。しかし、高血圧は患者の心臓、血管、腎臓などの臓器に損傷を与える可能性があります。慢性的な高血圧は、動脈硬化(動脈の壁の厚さが増し、血液の流れが制限される状態)、心臓病、脳卒中、腎臓病などの重篤な合併症のリスクを高めます。
高血圧のリスク要因には、遺伝的傾向、生活習慣(肥満、高塩分食、運動不足、喫煙など)、高ストレス、年齢、性別、および基礎疾患(糖尿病、腎臓病、睡眠時無呼吸症候群など)が含まれます。
高血圧を管理するための治療法には、薬物療法(血圧を下げる薬の処方)、生活習慣の改善(バランスの取れた食事、適度な運動、ストレス管理、禁煙、適切なアルコール摂取)、および定期的な医療モニタリングが含まれます。
高血圧の予防には、健康的な生活習慣の確立、ストレス管理、バランスの取れた食事、適切な運動、定期的な医師の診察が重要です。また、高血圧を早期に発見し、適切に管理することが、合併症のリスクを軽減する上でも非常に重要です。
長野式治療法では高血圧時のツボの組み合わせ、低血圧時のツボの組み合わせの処置法があります。今回の症例でもしっかり効果が出ましたが、刺鍼により血圧が変動します。
これは刺鍼による自律神経の作用によるものかもしれませんが、血圧がコントロールされることで体調が良くなることがしばしばあります。
治療前
65歳、男性。
朝起きて血圧を測ると毎日上が140台、下が90台。降圧剤は毎日服用している。
治療
公孫(LR)
陰陵泉(LR)
長野の第三趾裏黄紋穴(LR)
尺沢(L)
輒筋(L)
百会
中封(L)
内関(LR)
T3,4,5
心兪(L)
神堂(L)
天宗(L)
治療後
治療前の血圧計測値、131/79
刺鍼中の血圧計測値、116/71
抜針後の血圧計測値、111/69
この数値が起床後も続いてくれていると嬉しい。